紺野昌彦オフィシャルブログ・絶えまない変化の先に

夫婦としての生涯年収

香港では基本的にはほとんどの家庭で共働きが当然です。
これは生活苦ではなく、彼らの中の自然の摂理での計算式によるものです。仮に単純計算で、夫が35万円の給与を得て、妻が20万円の給与を得る場合の年収は、660万円となります。ボーナスなどを含めると800万円ほどになるでしょうか。

このように結婚と共に生涯で稼げる額を念頭に置いた生涯設計をしています。
日本のように結婚して専業主婦になるという女性の概念は香港では超富裕層以外には滅多にないようです。

確かに結婚というひとつの節目で専業主婦になると、世帯あたりの所得は夫の給与とその上昇分に限定されてしまいます。もちろん日本でも定期的にパートタイムや内職のような副業につくケースも多いでしょう。
ですが香港では結婚による退職は少なく出産後もそのまま復職するケースが多いのです。


では子育てはどうするの？という疑問も出るでしょう。
香港では出産後、一時期の産休を経て女性は職場に復帰します。当然子育てというおお仕事があるのは日本と変わりませんが、香港ではフィリピンやマレーシアから多くのベビーシッターが雇われています。

彼女たち香港で働くベビーシッターの数は実に25万人から30万人に上り香港に居住する外国人の半分を占めるのです。

この海外からの出稼ぎベビーシッターの給与は1ヶ月あたり5000HKDから8000HKDくらいなので日本円で平均して9万円から10万円前後となります。

女性が結婚して専業主婦になるよりか、はるかに経済的で一世帯あたりの生涯収入も大きくなるのです。

もちろん週末は家族での時間を日本以上に大切にするのもこのような背景から生まれているのでしょう。
この共働きによる世帯収入が、銀行への与信力へ繋がり、マイホームなどの購入へとつながります。
安価な外国人労働力に対する日本人の概念の低さ、法整備の遅れも大きな差を作り出すひとつでもあるでしょう。

また香港ではここ15年で地価（地価と言っても香港は所有権はなく定期借地権です）、不動産価格が4倍以上に上昇しました。
ローン返済の済んだ親の代の住宅を担保として、この世代は低金利で自分たちのマイホームを持ち、更には年率5％以上の金融商品で財テクも行うので、香港の一般人でも、恐ろしく物価の高い香港でもある程度は不自由なく生活ができているのです。
ここは金融の発達した地域という事もありそこからの恩恵も加味されています。

最近香港で食事などを共にする30代の香港人の友人も大半が普通のサラリーマンではあります、このように親の代で２つの住宅（マンション・コンドミニアム）を持ち、現在自分のマンションを返済中とだったりします。このローン返済は複数持つマンションの１つを賃貸に出しその家賃収入で賄えているとのことでした。

これができるのも最大課税が16.5％で、相続性のない香港ならではの生活方法なのかもしれません。

夫婦での障害所得、一世帯での生涯所得で財テクを考えるとまた違う利回りと運用になるのでしょうね。

ちなみに香港で一般的に販売されている利率の良い商品ならば、元本保証ものでも年率8％から12％くらいのものが手にはいります。
もちろん元本保証物です。元本が保証されないファンドなどでは20％から35％出ているものもありますがこれはややリスクでしょう。
当然、日本ではこのような金融商品は出回っていませんが、香港まで足を運べば外国人（日本人）でも投資の機会に恵まれることも多いです。

僕の周りの日本人でもこのような運用益の高い保証商品で資産の一部を運用しさらには、銀行金利の高い国で資産を預金をする人も多いです。ちなみに香港はインカムゲイン、キャピタルゲインは非課税ですからね。
僕が毎月香港に足を運んでいるのはこれらの関係だったりもします。
紺野昌彦

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