紺野昌彦オフィシャルブログ・絶えまない変化の先に

紺野昌彦オフィシャルブログ

LINEで送る

2011年01月02日

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

中国経済とビジネスシリーズ

昨年の暮れにブログで中国の経済、そしてビジネスについて何度か書きました。
以外と好評でしたのでそれらについて纏めました。
まだお読みでない方は是非目を通してみてください。きっと何かのヒントになるはずです。

中国の経済は大きくなり、日本のGDPをも抜きました。それがどれくらいのレベルであり、日本に何をもたらすのかまでは余り知られていません。何度か書きましたが、世界第2位の座についても中国人の個人所得平均は10分の1しかありません。今の倍に成長しても単純計算では5分の1しかなく、日本の所得比から考えるとまだまだ投資先としては有益な地域なのです。そして個人事業レベルで見ても、国内への輸入販売から国外への輸出販売へシフトしつつある傾向も伺えます。それだけ中国は生産国から消費国に移項しつつあるのです。作らせて国内で売る次代は既に過去となっているのです。その数字は以前にも書いたように、中国の豊富層は2億人に達し、web人口が4億人。それがこの数年で倍になる傾向です。インターネットを使えばボーダレスな取引が可能なので、リアルなビジネスであっても、バーチャルなビジネスであってもそれは同じなのです。
もちろん日本人の外国や外国人に対するリテラシーの低さにも問題がありますが、これも何らかの形で克服しないと確実にビジネスチャンスは逃してしまいますので、皆さん対策を考えてください。

金融から見る中国
現在までの円高傾向が継続している背景にもその影は見え隠れしているのです。
現在の中国は非常に高い外貨準備高があります。貿易等で獲得した利益ですね。その資産をただ国内にプールするという事は普通はしません。国際的な取引は基軸通貨と呼ばれる米国のドルでおおよそは決済されるのですが、貿易黒字が続くと国内のドルが多くなるわけです。企業が貿易で獲得したドルの利益を円に換金する。そして政府には外貨が溜まる。簡単にはこんな感じのイメージです。そしてその米ドル等の外貨をアメリカ国債を購入して僅でも配当をが出るところに投資して循環させているのです。猛烈な勢いで経済成長した中国ももちろん外貨準備高は高水準を保っています。例外なく米国の国債を取得しており、今まで1番だった日本の米国債の保有額を抜いたくらいです。そして中国の国債購入は米国債だけではなく、日本国債にまで至っているのです。昨年の6月頃に一旦ピークを過ぎたと思われた中国の日本国債への投資は、その後継続に進んでいるようです。ではどのくらいの国債を買っているのか?昨年の夏でその規模は200兆円に達するという報道が日経新聞に掲載されていました。これは8000社の世界のヘッジファンドが運用する投資資産の実に1.6倍の金額なのです。
輸出主導で経済成長を維持している中国からすれば外貨が溜まるので、実は当然の流れではあるのです。ちなみに日本の株式市場が今の4倍もあったバブル期には日本の資産価値は4倍も5倍もありました。その時期に日本が買い漁ったのは、アメリカを中心とする海外不動産等の外国資産です。より安定してより高利なところにお金が流れるのは全く当然なことなのです。当時は日本もバッシングされています。ですがそれには政府の悪意などはもちろんありません。

中国のバブル崩壊
中国でも何度かバブル崩壊との報道がなされています。ですがそれは国家規模の物ではありません。以外と国内で分散されている傾向があります。また日本のバブルを横目で見て来た中国は、それなりの対策も立てているのです。例えば、2件目以上の不動産物件に対しては銀行等の融資を規制しています。3件目以降などは自己資産でしか購入できません。ですので多情の浮き沈みはあるでしょうが、日本のバブル崩壊や、アメリカのリーマンショック程の崩壊は考えにくいのです。(一応ね)

中国の景気回復
中国経済の支えは海外輸出です。それを維持するには日本を始めアジア諸国からの輸入原材料、色々な輸入部品も重要で、輸出の比率に比例します。見えないところで輸入大国でもあるのです。リーマンショック発の世界金融危機で、世界的な大不況を受けたのは中国も例外ではありません。中国の欧米向けの輸出産業は数千単位で倒産し、週百万人単位で失業しています。この国の人口からしたら、日本国内の失業者数なんかは比べ物になりませんからね。
参考までに日本の石油産業の輸出は、中国産業のお陰でもあります。不景気の中、日本の同産業は他の業種と比べるとあまり打撃を受けていないようでしたしね。そんな背景もあるんです。
中国が内需に大きくシフトさせたのは、この世界規模の不景気がきっかけでした。中国が雇用と高度成長を保つために、一時的に冷え込んだ輸出に変わる需要として、内需(個人消費)の拡大に目をつけたわけです。日本と同じようにテレビや冷蔵庫の購入に補助金を出して、低所得層の不満の解消にもつなげました。(不満が募れば中国政府は崩壊しますからね)日本や欧米などは不景気になると賃金カットを行い、景気の悪循環を始めます。日本ではデフレスパイラルにも及ぶような政策を取りますが、中国は逆に全公務員の給与を10%以上引き上げて内需拡大を成功させました。これが功を奏して1ヵ月後には国内の小売販売業の売上は前年比約14%の伸びを見せたのです。そして株価の上昇も直ぐに始め、5ヶ月間でリーマンショック以前の水準まで回復させています。成長過程にある国なので、日本や欧米とはやや構造が違うのですがね(^^;
たださきにも書いたように、国内不満を取り除かないと更に国内が混乱する恐れがあるので、そういう部分にも敏感に政府は対応した背景もありますがね。各地で行われたデモや役人の不正、収賄に対する不満が、爆発する事が中国の一番のウィークポイントですから。

過去ブログ記事です。是非読んで見て下さい。必見です!

中国ビジネスのキャッシュポイント全編

中国ビジネスのキャッシュポイント後編

ニューチャイナ全編

ニューチャイナ後編

銀聯(ぎんれん)カードとその需要

駄文に長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。
近々中国インバウンドサポートビジネスを始めます。






中国経済とビジネスシリーズ
紺野昌彦

絶えまない変化の先に

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 


ブログランキングクリックご協力ください


同じカテゴリー(ビジネス)の記事
年商1億円の壁
年商1億円の壁(2013-02-14 14:51)

Posted by cyborg-z at 21:10│Comments(1)ビジネス

この記事へのコメント

新年、明けましておめでとうございます♪
昨年は大変お世話になりました。いつも勉強させていただき、ありがとうございます。

今年もどうぞ、よろしくお願いいたします。
毎日顔を合わしているので、照れくさい感じですが、これからも学ばせていただけると嬉しいです♪

よろしくお願いいたします(^-^*)/
Posted by happy@coach at 2011年01月03日 18:32
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。

コメントを書く

 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。