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2011年11月03日

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TPPの議論が白熱していますね。でふと思ったこと

TPPがの議論が巷で白熱していますね。
はっきりと賛否両論です。どちらの側もなるほどと思うところもあれば、おいおいと感じる部分もありますが、基本的には僕は賛成です。他国の思惑的な部分も否めないのも事実ではありますが、それを含めて考えてもそうなのです。
いつも思うのはドメスティックに偏りすぎた議論だなと。。
グローバリズムの並は既に逃れる事のできない状態であり、個人や政治の意思とは関係なく、すでにその流れに経済は大きく傾向しています。当然ビジネスもです。

まずTPPとは環太平洋戦略的経済連携協定(Trans-Pacific Partnership、またはTrans-Pacific Strategic Economic Partnership Agreement)の略です。簡単な内容を説明すると加盟国の間で工業品、農業品を含む全品目の関税を撤廃し、政府調達(国や自治体による公共事業や物品・サービスの購入など)、知的財産権、労働規制、金融、医療サービスなどにおけるすべての非関税障壁を撤廃し自由化する協定を言います。
アメリカ大陸には、すでにNAFTA(北米自由貿易協定)という自由貿易圏があります。ヨーロッパではEUがありヨーロッパでの経済圏を形成しているのは皆さんもご存知のところでしょうか。

世界的に経済再編の流れになっているのはご存知かと思いますが、日本はその古い経済システムやあらゆる体質が老朽化しているのも色々な場面で露呈していますよね。これが失われた20年を作り出した大きな理由のひとつです。
国内の産業保護は分からないではないですが、その間にも世界の統廃合による新しい経済枠組みは進んでいきます。いち早くそれに取り組みその中で生き残っていく、勝ち抜いていくことの方が重要に感じているのですが、そうしないとイノベーションも起きないのではないでしょうか。

大きく議論されている農業ですが、日本の食糧自給率は約40%です。
沖縄県は28%です。ですが、サトウキビがそのウエイトを大きく占めており、それ以外の普通に口にできる農作物は確か9%だったと記憶しています。ちなみに東京都は2%
今の農業政策が生んだ結果でしょうね。当然沖縄では塩害や様々な問題や理由はあるでしょうが、一定の価格で買い上げられる、サトウキビや葉タバコなどの補助で農家は安定傾向で定着してもその弊害として、新たな試みやアグリイノベーションが発生しない環境が生まれているのも事実でしょう。現在の保護政策の中でも、有機農法や農協にこだわらない独自の販路の獲得などで、成功している例もそれなりにあるのですが、資本主義経済、自由経済の中において一定以上の競争にさらさないと、それらのイノベーションは起きないのでは?と考えてしまいます。
昨日のブログに書いたように現状に甘んじ胡坐をかいてしまっている感じでしょうか。

本当に日本の農業、農作物を守りたいのならば地産地消を推進し、国民一人ひとりが意識した消費をおこなえばいいだけのことで、反対している皆さんは、日本国民がそんな意識を持たないのを前提に考えているようにも感じますね。持つかどうかも疑問ではありますが(汗
ちなみに北海道の食料自給率は約190%、山形県175%、福島県134%、青森が120%と続きます。
震災後の原発の問題で少し内容は変わりつつありますが、TPPでの自由化が進めば、消費国として成長をした中国マーケットも想定可能でしょうし、日本国内の熟成経済下では、食の安全傾向も高く一定の地消も推進すると感じています。推測でしかありませんが。。

TPPの議論が白熱していますね。でふと思ったこと

このグラフは日本の各都道府県の食糧自給率ですが、少し前のデータより沖縄県はやや改善している傾向もうかがえまが、北海道は20%くらい落ちていますね。。東京も1%ダウン。総合的には落ちていそうな印象を受けます。

TPPの議論が白熱していますね。でふと思ったこと

この表は世界の食料支給率を表したものですが、見てなるほどと思う印象。
何処が減って、何処が増えてるかでその傾向がうかがえますね。冷めた言い方では基本的に自由経済では競争力が無いところは、負けてしまうのが、常ではあるのですが、世界的な傾向では、世界平業経済から分業経済にシフトしている傾向が強く、工業製品は日本から中国にシフトしました。もちろん昔は工業国はアメリカが中心。ですが現在はその地位を日本に、そして韓国や中国に譲った流れがあります。そして広大な土地を生かした農業に回帰しているだけともとらえることができます。世界の国々で向いている部分を、それぞれの国が担当するのがグローバリズムの一つの傾向であり、日本は技術的、クリエイティブ分野の分業ともなりつつあるのですから、特化した部分もあるわけなのです。この発想を守り続けるにも、自由な経済を浸透して切磋琢磨な環境を生む必要があると感じています。またこのような農作物等の関税交渉は、1986年からの多角間貿易交渉ガットウルグアイラウンド(貿易の自由化や多角的貿易を促進するために行なわれた通商交渉)から始まっています。実に25年前からです。そんな傾向がその頃からあったにも関わらず、それに対応した農業政策やイノベーションを促すことを怠ってきただけの減少が今であるとも感じています。また同じ1986年代には世界では英国初の金融ビックバンもあり、金融、証券界の自由化が促進されましたが、日本が足並みをそろえたのは1996年で、そんな世界経済に対して対応というレスポンスの悪さも、現在進行形の失われた20年につながっていると思っています。こんな理由から僕は賛成傾向という感じなのです。

長々と駄文にお付き合い頂きましてありがとうございました。










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Posted by cyborg-z at 00:18│Comments(1)最近感じた事

この記事へのコメント

初コメです!

私も賛成です♪
日本の他分野は
世界と戦い成長してきました。
農業だけが、保護の元に出遅れている気がします。たまに自分で営業をして、スーパー等と直接契約を結べる農家が成功する例を聞きます。考えたら普通の事なんですけどね。
農協が囲い込む様なシステムを作ったのにも問題があるとも思います!
主観的な長文失礼しました~
Posted by ろーれー at 2011年11月04日 19:42
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