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2014年10月16日

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ASEAN統合による移動(流動)人口の増加

タイの建設現場で働く人の多くは外国人、先日パタヤビーチに足を運んだ際にビーチで働いていたのもミャンマー人でした。
タイでの隣国からの流入就労者が非常に多く、メコン流域の大メコン圏においてはとりわけ労働人口の移動が目立っています。
このメカニズムについて簡単に書いてみました。
タイでは昨年から続いた反政府デモ、そして軍事クーデターによる軍事政権が今でも継続しています。
この混乱前のタイ国内の失業率は、0.68%と日本や先進国と比較するとありえないくらい低く、今回の反政府デモ後半のタイの行政機能麻痺による一時的な経済減退、そして観光客の減少によりGDPは大幅下方修正となりました。5%台から2%台(ただし一過性のもの)

これに連動するかのように、タイではここ10年では過去最高水準での失業率となり、1.2%ほどの失業率に増大しました。(これも先進国の水準からしたら無いに等しい数字でしょうが。。)

これで今年の6月には、タイ国内の不法就労者に対して、検挙される噂が出たようで、同月には10万人前後のカンボジアからの不法就労者が帰国するという動きがありました。

そのタイに流入する不法就労者の数を調べてみると以下のような感じでした。

2000年の指標ではこのような数字でした。この推移は2010年までは概ね同数のようです。
※Thailand imigrotion reportから

ミャンマー人 171.759人
ラオス人    46.108人
カンボジア人 29.620人

約200万人に達する数字ですが、これはイミグレが把握する数になりますので、実際に陸路で越境する不法就労者はこれ以上と考えてもよいでしょう。
その根拠となるのが、今回カンボジア国内に帰国したカンボジア人の数が10万人を超えるという各紙の報道です。

その労働内訳のトップが建設現場や土木現場。2位にランクインするのが農業とほぼ両者は同数。

タイの深刻な労働力不足と、ASEANの統合を控え、隣国の労働ビザの緩和政策を進めています。
その一環として労働許可発行センターを各都道府県に設置して、労働許可の発給をスタートさせています。

その結果、ミャンマー人で100万人規模、カンボジア人約20万人、ラオス人約6万人を上回り、イミグレ通過の統計カンボジア人は約8倍の数にも達しています。もちろんこれと同数くらいの不法就労者が依然タイ国内には存在すると言われています。

ASEANの統合後はASEANパスの発行、国境の簡素化が盛り込まれているので、現在の状況でもこれだけの流動人口を持っているASEANですので、統合後は、飛躍的に労働力はタイへは流入するでしょうし、合法化での流動人口も大幅に増加が考えられるでしょう。

ASEANの国々の中で、タイはすでに少子高齢化の兆しを迎えていますが、これら隣国からの流入人口の殆どが労働適齢期の世代となり、日本の持つ周辺構造とは全く異なるので、今後のタイ経済の飛躍継続に期待ができると考えています。

またタイの住宅事情にもこれら流入人口は何らかの影響を見ることが出来るでしょう。

あともう一つ付け加えると、GDPの伸び悩みながらも所得増の続く中国の流動人口の動向です。
2012年頃から中国からタイへのインバウンド数は急激に増加が見られ、100万人台が一気に250万人に達しています。
このように中国を始め隣国の所得増は、流動化に加速させることになるでしょう。
現在の日本のインバウンド数の増加も結果的には日本の政策よりも、アジア諸国の所得増加が大きな要因となっているのです。

タイの流動人口

画像は大都会ながらもまだまだ中進国のタイ、バンコクの様子です。


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この記事へのコメント

いよいよASEAN統合ですね。
さらに活気づく市場、モノ、ヒトの動きが楽しみです(^ ^)
Posted by 164164 at 2014年10月16日 08:00
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