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2012年08月11日

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沖縄経済を安定させる方法

最近、タイ、中国、香港、ミャンマーなどアジア圏の国々にビジネスのフィールドを拡張し足を延ばしています。
もちろん過去に貿易などの仕事に関係していたのもきっかけではありますが、大半は初めての仕事やトライ続きだったりします。
先日のミャンマーも興味を持ったのは半年たらずの期間で予備知識を仕込んだのも1か月前。
きっかけはアメリカの完全経済制裁の解除ではあったのですが。。
少し脱線しました、沖縄は日本で一番アジア各国に近い立地条件です。
それは以前よりブログで書いてきましたが、それを生かすのは待ち仕事ではいけません。
そんなことについて今日は簡単に。
沖縄県の経済は、全国から見るとやや不安定なところがおおいかと思います。
農業自給率からみても第一次産業は強くもありません。建設業従事者が多い沖縄ではありますが、大きな枠での第二次産業もやはりそんな感じでしょうか。地政学的に考えて、他の都道府県や全国平均から見るのもそもそもおかしいのかもしれませんが、どんな環境であっても全体的な、世界的な傾向にさらされるのは避けて通れません。

そんな陸路のない沖縄でも、市町村ランキングや色んな指数では、トップテン入りする市町村も出てきたりと、よく報道される「本土並み」という表現には達している事実もあります。

やはりそれでも陸路のない沖縄は、事あるごとに不安定な要素にさらされるのも忘れてはいけない大切な要素です。

事例(1)
一番近い記憶は、震災でしょう。
昨年の観光客の減少と、それによる沖縄経済の低迷は記憶に新しいと思います。
僕のクライアントさんにこ観光産業の方は多いですが、前年比30%~50%ダウンのところもあったくらいです。
中には廃業に追い込まれた友人企業もありました。

事例(2)
鳥インフルエンザ、SARS問題。
2002年だったでしょうか?中国で発症したSARSやアジア圏での鳥インフルエンザで、世界的に観光は委縮したのを覚えておいででしょう。この時は9.11の問題も重なり海外旅行が冷え込みと沖縄の入域観光客は増加しましたので、プラス傾向ではありました。

事例(3)
台湾海峡問題
1996年に行われた台湾総統選挙で李登輝優勢の観測が流れると、中国軍は選挙への恫喝として軍事演習を強行し、米第7艦隊の空母も近海に出動し、開戦の可能性も示唆された事件です。
これではかなりの入域観光客の減少があり、県内企業の倒産も相次ぐ事態にもなった国際問題です。
ちなみにこれによる沖縄経済の影響を払拭し、需要を喚起するために沖縄サミットが2000年に開催された経緯もあります。

事例(4)
尖閣問題
尖閣初頭の問題が継続していますが、これも上記の問題と似たような環境になる可能性は濃厚です。
そしてこれらの関係から日本大使館は中国人に対する数次ビザの発給にも少し制限をかけつつあるようです。個人旅行者に対するビザの発給のレベルと高めているようです。

もともと地政学的に見て、日本経済の行方と関係なくしてもこれらの事例の問題は発生します。
これは沖縄が辺境に位置し、複数の国々と国境を接していることから派生する外圧での問題でしょう。
ですが中からの努力で何とかならないものか?

そして今は、これに輪をかけて日本経済は、失われた20年を現在進行形で継続中で、なおかつ2006年の人口ピーク期を境に人口減少期と少子高齢化の本格化を迎えてしまっています。


さてどうしたものか。。。



沖縄のウィークポイントについて事例を少し書きましたが、もちろんメリットも沢山あるのも事実です。
沖縄は人口増加率が出生、流入共に一番高いこと。平均年にが全国と比べ若い事。若年者人口比率が全国でダントツな事。アジアから一番近い日本である事。などなどが上げられます。どれも今の日本から失われつつあるものです。
日本は人口減少期に入りましたが、沖縄はまだ20年くらいは増加傾向が続くと言われています。2025年には人口200万人指数も出しているところもあります。

世界的に産業構造が大きく変わっているのは、皆さんもご存じなことでしょう。
それは日本経済、沖縄経済も決して例外ではありません。
それに対応した経済、ビジネス環境を身に付け、収益を上げれる産業と蓄積する構造が取れる地域が一番強く、ポテンシャルの高い地域になるのかもしれません。

世界分業化の今の時代、高度成長した先進国は、クリエイティブでイノベイティブであり続けなくては行けない宿命?でもあるように感じます。実質発想と新しいビジネス、そして潮流を生むことに経済を動かす手に回るのが重要ということです。
Macのアップル社や、マイクロソフト社、facebookやグーグルもそうでしょう。
アメリカは今や双子の赤字と言われる財政支出と財政難で、デフォルト直前にまで至った経緯も皆さん記憶に新しいでしょう。
ですが、世界の潮流を牽引する、クリエイティブ&イノベーティブで経済の影響力はまだまだ高く、多くのマーケットを生み出し続けています。

ここまでは大げさにしても、今は既に従来の形では問題外なのかもしれません。

海外へ足を運ぶ機会で感じたのが、海外のマーケット規模と、そこでマーケット獲得に頑張っている日本企業です。
以前にもブログで書きましたが、日本国内もマーケットの30倍の消費規模を持つASEAN、そして13億の人口を持つ中国。日本企業のこれらの国々への進出で、日本国内は空洞化しつつ問題視されていますが、実はこれは加速し続けなくてはいけないジレンマでもあったりします。
アジア広域経済化となった今では、企業は収益を守る、また増収につなげるには、一番適当な、そして最良な手段でもあるからです。2015年のアセアン経済統合まではこれらはフル加速するでしょう。
その傾向の1つが、タイへの日本企業の進出数、投資額共に今年がダントツでの過去最高という数字が表わしています。
そして僕が先日訪れたミャンマーの経済開放でしょう。

日本企業の海外進出で、日本人や日本企業の持つ海外資産は増加傾向です。
実は17年連続での世界1位を維持しています。
恐らくは今年で700兆円に達するかもしれません。
現在の日本の国債発行額に匹敵する金額だったりします。もちろん純資産でみても1位です。

これらが生みだしたお金は、利回りだけでも年間で70兆円と言われています。
金利でこれだけ日本に利益をもたらしています。

そして企業収益もそうです。

先日の日経新聞には、中国の景気後退による日系企業の収益減少が報道されていましたが、ここ数年間に大きく増収を続けている企業のほとんどは、海外での製造や、海外でのマーケット獲得に成功した会社なのです。
もちろん多少の増減はあるでしょうが、広域化経済になったいま、収縮する国内マーケットのみでのビジョンでは日本そして沖縄の経済には大きな変化や数字はもたらすことは出来ないでしょうね。

沖縄のもう一つのメリットは成熟した観光産業を持つこと。

沖縄の代表する産業には観光いわゆるサービス業があります。
今回、タイやミャンマーを訪れて感じた事は、これらのマーケットの獲得は、沖縄で待つことのみではないということです。
今後人口が増加し、経済発展を続ける現地でのホテルや観光産業の進出も可能と感じました。

今回のミャンマーへのビジネスの仕事は、実はM&Aやジョイントベンチャーできるホテルの物色と商談だったのですが、日本のノウハウのある企業だと喜んでJBする企業は今回の訪問だけでも複数社見つかりました。
このような地域での増収を、沖縄企業が複数乗り出してくれると、先に書いた地政学的な問題が発生しても、企業の増収はもっと安定傾向になるでしょうし、現地でのPRや沖縄の知名度向上にもはるかに加速するでしょう。
シンガポールは15年前には400万程度の人口でした。資源もなにもありません。
沖縄の大手ホテルが、アジア複数都市や地域程度に同規模の展開で収益を上げていると、違う形のインバウンドや産業構造が見えてくると強く実感しました。
ちなみにこれらに国々の中級以上のホテルは、日本の宿泊料とデイレートアベレージは変わりませんからね☆

沖縄経済を安定させる方法
画像はミャンマーのヤンゴンで複数のビルを経営するオーナーさんです。
今回のJBには積極的に協力を申し出てくれました。とても紳士な方でした。

外で稼いで中をうるわす。

大切なキーワードではないでしょうか。


沖縄の何社かに提案したことがあります。
「そんなこと出来るわけがない」「うちには無理だ」「よれは難しい」そんな答えばかり。

「やってみる」「トライする」これが重要なのではないでしょうか?

僕は言葉も何もわからない初めての国で、2つのホテルの話を纏める事ができましたし、金額も中小規模の企業で可能な額でした。タイでも中国でも半年前に初めての感覚で初めて今では身を結んでいます。
まずはトライする。ようはこれですね。
やってみないと始まりませんし、失敗は次の成功を生む大切な肥やしです。

ちなみに僕は語学は全く出来ません!!
超片言の英語と大阪弁のみです(^^;



駄文に長々とお付き合い頂きましてありがとうございました☆





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Posted by cyborg-z at 17:49│Comments(1)沖縄経済

この記事へのコメント

いつも勉強になりますm(_ _)m アジアと結んでいくために外国語環境が必要ではないでしょうか?少なくとも、母国語と英語しか使えないアジアの人々でもストレス無く生活できる環境が。そのために沖縄の人向けの外国語習得機会の充実と、アジア各国の企業と労働者を積極的に受け入れる施策が。国に頼らずとも、沖縄独自でできることはあるかと。話は変わりますが、最近、日本のナショナルチェーンが続々沖縄に上陸していますが、これは沖縄の発展にはマイナス面が多いような気がします。沖縄文化の独自性がどんどん無くなってしまいそうで。。。
Posted by Kenji at 2012年08月11日 18:59
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