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2011年06月22日

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観光立国やインバウンドの成功例のまとめ

今回はインバウントに成功している地域のまとめです。
沖縄も今後の経済発展には地場産業など観光以外のものも重要ではありますが、やはり観光は大切なポジションにはかわりません。その例となる数都市や地域の取り組みについてです。

インバウンドの成功例
観光立国で成功している代表的な存在はシンガポールです。沖縄県もモデルとして見ていますよね。IT特区や金融特区を設けたりの政策はこのようなモデルからす。
そのシンガポールの状況や数字はあまり知っている人は少ないのではないでしょうか。

シンガポールは人口約460万人で、面積は東京23区とほぼ同じです。
元々の観光資源は全くもっていません。ですがこの国は観光誘致には強烈に成功している例でしょうね。

2003年の入域観光客数(コンベンション等のビジネスも含む) 460万人
2008年の入域観光客数 1000万人
一時期SARSで激減した年もありますが。。

これはシンガポール政府のリーダーシップとネット戦略で5年で実現した数字です。
この数字の多くはアジア中心の豊富層の入域者数なんですが、沖縄の立地条件やターゲティングしてる層は同じです。またこの国は先ほど書いたように元々自然、史跡等の観光資源は持ち合わせませんが、沖縄は持っています。
シンガポールがこの計画を実現できた大きな理由の一つに、空の玄関口であるチャンギー国際空港の整備が上げられます。この空港は24時間オープンで空港にはスパや映画館、オンラインゲームセンターまでも併設されて、何もかもが便利な施設です。もちろん観光資源を持たないからこういうことに特化させているのでしょうが、この便利な空港から市街地までもタクシーで20分弱(1400円)
市内にはコンベンションセンターやショッピングモール、娯楽施設がいい意味で乱立しています。
民間にも力があるのでしょうが、政府の政策とリーダーシップの賜物でしょうね☆

沖縄はこれからどうするのか?

観光資源を持たないシンガポールの例でしたが、次は豊富な観光資源を持つスイスのパターンです。
スイスの人口は760万人、年間観光客は840万人。観光資源も豊富で恵まれている環境ですね。マッターホルンやモンテローザ、山や登山が好きな僕も一度は行ってみたいと思っています。
その山々の山麓にスキー場などをつくり自然環境を活かしています。シンガポールと比べるとスイスは対象的なのがわかると思います。この集客にはPR展開による積極的な集客が見られるんですが、それはスイスの26全ての州がそれぞれで世界中の観光、イベントに参加してPRする方法が取られていました。連邦政府自体も海外宣伝向けに年間で5000万フラン(43億円)の予算を支出しています。この額は超大きい。昨年度の沖縄の観光PR費用と比較すればその差はわかるかと。まあ国家と県との比較は。。。って感じですが参考に。
こんな感じでスイスは国と地方、民間まで連携して観光に力を入れています。そしてスイスのチューリッヒ空港は市の中心地まで車で10分くらいの立地。都市を空港に近づけるという戦略が利便性を飛躍的に高めている感じがシンガポールともに伺えます。

そしてスイスのもう一つの特徴があります。
それは観光教育に力を入れていることです。観光業界に進む観光専門学校でのエリート養成に力を入れていることでしょうね。この期間に英語を完全にマスターさせる(スイスは英語圏ではありませんからね)そして給与も比較的高く設定されているので、これが大きなインセンティブになっているようです。沖縄の観光従事者やその中間職も給与は全国と比べると非常に安い。宿泊代金はそこまで全国と比べて安いわけではないのですがね(^^;
こんな感じにこの観光高等教育で比較的高い給与も手に入るのも手伝ってよい人材が多く育ち、また多からの多く人材が集まってくる仕組みが出来上がっているんです。

僕もホテル関係の仕事で、シティーホテルや外資系のホテルで今までに8年間勤めた経験があります。
ホテルの仕事は楽しいので、今での戻ってもいいかな?とたまに考える事があります。ですが、そうしない理由の1番は給与の安さですね。。給与だけで考えるんじゃないかもしれませんが、何か多くのインセンティブが無くては、その業界に進みたい人材育成は難しいのかもしれませんね。現在県でも色々海外留学や、観光教育にも力を入れてはいますが、どれも年間数人。そしてその人材が目立って大きく取り上げられたり、カリスマ化している例も少ない。それではその道で頑張ろうって判断には至りませんからね。まず潰しで観光関係でってノリで始める人も多いのではと感じてしまいます。

今お話したように僕は日本資本の大手ホテルと、外資系のホテルと両方を経験しましたが、そこの違いをこのブログを書きながら思い出したのですが、外資の方は、当然ミーティングは英語やフランス語でした。僕はどちらも苦手ですし、フランス語なんて完全にムリでした。でもホテル側は、2年で話せるまで責任持って教育しますよ。と。日本の企業で、そこまで社員教育にお金をかけるところは少ないでしょう。

広い意味でのインセンティブを。

国内の成功例です。岐阜県の飛騨高山市。
ここの成功例は、観光業に従事する皆さんは、ご存知の方も多いかと思います。話に入る前に、僕はこの飛騨高山が大好きで今まで10回くらいは訪れた事があります。小京都と言われる景観美、そして近隣の温泉地の多さ。日本アルプスの絶景。アルプス登山にもよく行っていましたので、そんな関係でよく足を運びました。(ブログ画像で西穂高の物を使いますが、ここの登山ベースがこの辺りなんですね)
この飛騨高山市が独自の観光集客に成功してる地域なんです。

スイスも官民一体での集客に頑張っている地域なんですが、ここも同じ手法なんですね。その実績は2006年からの3年で実に2倍の観光集客を実現しています。

99年  42000人
06年 107000人
07年 132000人
08年 171000人

推移はこんな感じです。
数字で見たら少なく感じますよね?この飛騨高山市の人口は9万6000人の小さな市です。隣接する大都市は全くありませんし、空港は一番近い中部の空港から車で3時間。関東、関西の空港からでは車で4、5時間と悪立地なんですね。前回紹介した海外2ヶ国とは全く異なります。特に驚く事は、海外からの観光客がかなり多く含まれるのです。特に欧米の!ここに残るリアルジャパンを求めているです。ですが外国人に情報を発信し、1人の外国観光客でも街を回れるように整備されているのが一番大きな特徴なんですね!ここは言葉のバリアフリーを実現している街なのです。パンフレットや案内サイトに至っては11ヶ国語対応している凄さ☆さらに驚く事はこの海外からの観光客に対する取り組みに1975年から始めていること。凄くないですか?

そして色々なバリアフリーに取り組んでいます。また官民一体での「おもてなし」を実現したり、パンフレット等も官だけでなく民を含めてみんなで作っているのです。

高山市観光情報サイト
他のサイトに飛んで行っても帰ってきてね☆

観光立国やインバウンドの成功例のまとめ
タイ語のアクセス案内地図です。クリックすると大きくなります。

観光立国やインバウンドの成功例のまとめ


これはロシア語の乗り換えマップ。

これは住民とも共通する長期的なビジョンを、明確に持てたから実現したんでしょうね。
そして官民一体の意識を持つこと。
素晴らしい効果だと思います☆

基地や政府からの財政支援がなくとも、ビジョンとそれに対する戦略があれば経済は成り立つんです☆
沖縄は不利な立地じゃありませんからね。
高山市は立地的不利も随分と前に自力で克服しています。

沖縄県も言葉のバリアフリーも取り組みはありますが、ペースアップですね☆

あと沖縄は観光業従事者と、そうでない人の心の意識に少しギャップを感じますね。
深夜の国際通りでは若者のゴミのポイ捨てがひどいです。
飛騨高山市の大半の中高生は落ちているゴミが目に付けば、拾いますからね(^^;
地域一丸にはまだまだ時間がかかりそうですね。

政府の政策に観光立国がありました。
インバウンド数を2500万人にまで引き上げる政策です。
現在の800万人を考えると、31兆円の増収になるインバウンド数なのですが、今回の震災と、原発の問題で先が見えない事にもなっています。ですが、沖縄はアジアにもっとも近い日本で、やや不謹慎な書き方でもありますが、原発の影響も最も少ない県です。これからは、観光立国という政策で、日本経済を牽引するポジションも視野に入れてもいいのでは?と淡い希望ももったりしています。

駄文に長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。



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Posted by cyborg-z at 13:57│Comments(2)沖縄のポテンシャル

この記事へのコメント

シンガポールは自然、史跡等の観光資源は持ち合わせていないんですね。勉强不足で知りませんでした。
それを聞くと、沖縄はまだ戦略的にやればいくらでも
方法がありそうですね!
何だかやる気がでてきました^^
Posted by 全力転職フォーラム 新垣覚 at 2011年06月23日 18:22
新垣さん
そうですね。多少はあるのでしょうが、世界的な自然遺産や史跡はありませんね~☆第二次世界大戦時のものくらいかな??
Posted by cyborg-zcyborg-z at 2011年07月01日 01:05
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