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2011年08月19日

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ホールディングス化の背景と社会現象


いろいろな業界で進む企業の統廃合。いわゆるホールディングス化について何度かブログを書きましたが、それの改定版です。
今回はホールディングス化をビジネス的な視点、経済構造の推移、今起きている社会現象で今後、社会にどのような影響が起きるのかを少し掘り下げて考えて見ました。   

まずは企業統合、ホールディングスの説明をウィキペディアを引用しました。
持株会社(もちかぶがいしゃ)とは、他の株式会社を支配する目的で、その会社の株式を保有する会社を指す。ホールディングカンパニー(Holding=保持、保有)とも呼ぶ。私的独占の禁止及び公正取引の確保に関する法律(独占禁止法。以下「独禁法」)では、「子会社の株式の取得価額(最終の貸借対照表において別に付した価額があるときは、その価額)の合計額の、当該会社の総資産の額に対する割合が百分の五十を超える会社」を持株会社と定義している。


なぜこのようなホールディングス化が進んでいるか。
これは時代に合わせた業界再編の一環です。世界的に経済構造が変わり行く状況において、企業の国内だけではなく、国際競争力を上げていくことが一つです。もちろん国内の不景気やコスト面の削減も理由の一つ。コストを削減する事は経常利益の上昇を意味します。結果国際競争力も上がるわけですね。
恐らく震災後のマーケットの縮小、今後の日本の人口減少そんな背景もホールディングス化に拍車をかけている状況でしょう。    
このようにホールディングス化は、企業の増収や利益に大きく貢献しますが、その恩恵は企業だけではなく国の財源安定にも繋がるのです。国家の税収上がるし、一本化されるで事務的にも大きなメリットがあるんですね。また金銭的、財政的な意味以外でも中小規模の独立経営企業よりも、大企業の管理化になことによって工場は製造、生産に集中することが出来るようになります。適材適所化ですね。そしてこれは雇用の安定にもつながるんです。この流れによって企業の国際的なグローバル化に対する競争力は、格段に向上するので、業界、産業再編には欠かせない行動と考えられています。

国際競争力を高めないといけない理由
グローバリズム化は世界経済の単一化と見ることもできるのですが、その理由を簡単に説明するとこんな感じです。昔は商品製造や販売は国内で大半は完結していました。ですが、現在は100円均一の商品などは、大半が中国やベトナムが製造元ですよね。自動車に関しても国内メーカーの物でも100%海外生産の車も出てきています。これは国際分業化しているからですね。新技術の開発、ビジネスアイデア、そして市場は日本を始めとする先進国で、先進国で作られたアイデアに基づいて製品を作るのが、安価な労働力が豊富な中国を始めとするアジア諸国です。今では日本のメーカーの殆どのパーツは海外生産になっていますよね?実はこれが大きな理由なのです。もちろん円高も影響していますが、これ以上に影響しているのが国際分業化社会なのです。昔は家電、自動車はアメリカで生産され日本など中進国がマーケットでしたが、それは日本に移り日本製品が世界1になっていたのは記憶に新しいと思います。もちろんブランド力は今でもNO1ですが、実質的には世界市場は韓国のサムソンや安価な中国製品にシェアを占められています。そして現在でもブランド力で売れ続けている日本製品も大半が中国で製造されています。国内メーカーではありませんが、iPhoneなども全て中国で作られています。日本から東アジアに製造はシフトしています。このように一昔前はそれぞれの国で平行産業がそれぞれ取引していた環境がいまや、アイデア、製造、市場を細分化から単分化されている感じなのです。それがホールディングス化を加速させている背景にあるのです。

少し脱線します。
今日本を始め先進国では失業率に悩まされています。
これは政府の政策の影響も少しはあると思いますが、実は少ししか影響がないと僕は考えています。前述した世界的な傾向は結果として国内の労働力に頼りません。結果的に失業率に繋がるのです。そして急激なIT化は低コストで企業を賄えます。これも結果として効用の増にはつながりません。ネットショップがそうですよね。皆さんは年間どれだけwebで買い物しますか?実は僕は衣料関係の6、7割りはネットショッピングです。これは無店舗販売ですよね?結果として効用が発生しない市場が拡大しているわけですからね(^^;
そして経済イコールお金は高いところから低いところに流れます。これはお金の性質ですから、絶対に逆行はできません。どういう意味かと言うと、100円の大根と、300円の大根では、圧倒的に100円が売れ筋になりますよね?これと同じなのです。労働力の安い地域に世界の企業の製造工場は移転する性なのです。アジアは高い出生率があります。これは安価な労働力が豊富という事なのです。そしてこの経済の移行はまだまだ動き続けるのです。現在は東アジア中心ですが、何れは東南アジアにシフトするでしょう。(何度もブログに書いていますが、15年後に一番労働適正年齢人口がピークに達する国は、ベトナム、負フィリッピン、インドネシアなどなどです。もちろんこれらの国はインフラ整備はまだまだですが、人口増で世界からの投資対象にもなるのです。小泉政権はこれらに拍車を掛ける政策や制度を作りました。結果国内は季節労働、非正規雇用、失業率が高まりました。ですが裏を返せば国際競争力は向上するのです。もちろんどちらも問題があるのですが、どうすべきかは非常に難しい議論です。

さらにこれらの流れはまだまだ問題も多いのです(^^;
ホールディングス化はさらなるエグゼクティブクラス(管理者)の少数化を招きます。これが格差社会です。ホールディングス化は役員等の管理職者が減少しますが、それに対比し大多数の労働者が発生するという構図にもなるんですね。この産業再編ですが企業としてはより大きな世界マーケットを獲得できる可能性が高まり、またそれが目的と出来るので、企業と言う考えの元では、拡大と加速が好ましいのでしょう。もちろんそうしないと日本企業はアジアを中心とする海外企業に一瞬で追い抜かれシェアを奪われる結果となるでしょうからね。
ここでもう一つの問題があります。社会的な視点です。これらで考えると、管理者、労働者の両者は、官僚主義という形で管理された関係が拡大し、一般化する可能性が高く、結果的には労働団体等との対立を生み社会全体に階層組織を強くすることにもつながりかねない懸念も残るのです。ですが、こんな社会は国民全体が加速させてもいるのです。それは大卒就労希望者の大半がホワイトカラーを希望している現状。そしてその家族も子供にホワイトカラー、優良企業や公務員などを進める環境。その循環が、そうさせているのです。そして大きな政府、大企業の制覇、強力な労働組合って構図が待ち受けているのですね。
早く構造改革をして欲しいですね。。
うーんホールディングス化。。。

グローバル社会は先ほど書いたようにボーダレス経済ですので、まだまだ今以上に国内生産拠点が海外に流出に拍車がかかるようになますが、これは単なる世界構造の再編へのスタートに過ぎないのだと僕は捉えています。

沖縄の状況
沖縄の企業は、まだ企業というレベルではなく家業とレベルです。
その典型例として、上場企業の数も上げられます。また一定以上の資本規模、収益規模があっても家族経営的な企業が圧倒的です。そのような背景では、競争力というものの対処、対応は果たしてできるのか疑問がのこります。沖縄のGDPは3.5兆円。この数字は企業で示すと、シャープと同じ規模です。ですがその収益性はシャープの方が上。
ですがそれでも基地の交付金に頼るのが良いか、悪いかは別として、取り敢えずはそのお陰で、他の都道府県と比較すると、沖縄県のプライマリーバランスはそこまでは悪くはない沖縄。いろんな意味でグローバル経済に対応できる仕組みをいち早く考え対応できる機能を持ってもらいたいです。
僕はここ5年が沖縄の勝負時だと感じて止みません。


駄文に長々とお付き合いいただきありがとうございました。


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ホールディングス化の背景と社会現象



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Posted by cyborg-z at 14:18│Comments(2)経済関係

この記事へのコメント

家業と言われれば、確かに・・・と思いました。
上場企業にしても、県内顧客を対象にした企業ばかりですし、外からの収益がほとんどないような感じがします。
Posted by し~らいん at 2011年08月21日 23:55
しーらいんさん
そうそう家業が多すぎる!!
もう少し企業として一皮も二皮も向けないといけない企業が多いね。。。
Posted by cyborg-zcyborg-z at 2011年09月15日 02:40
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