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2010年11月14日

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中国マネーの実力

尖閣問題なと一連の騒動が日中関係を揺るがしています。
連日の報道で皆さんは既にご存知の事だと思います。
でも中国が取っている行動は何もレアアースだけではありません。
現在の円高傾向が継続している背景にもその影は見え隠れしているのです。

現在の中国は非常に高い外貨準備高があります。貿易等で獲得した利益ですね。その資産をただ国内にプールするという事は普通はしません。国際的な取引は基軸通貨と呼ばれる米国のドルでおおよそは決済されるのですが、貿易黒字が続くと国内のドルが多くなるわけです。企業が貿易で獲得したドルの利益を円に換金する。そして政府には外貨が溜まる。簡単にはこんな感じのイメージです。そしてその米ドル等の外貨をアメリカ国債を購入して僅でも配当をが出るところに投資して循環させているのです。

ここで中国の話に戻りますが、猛烈な勢いで経済成長した中国ももちろん外貨準備高は高水準を保っています。例外なく米国の国債を取得して、今まで1番だった日本の保有額を抜いたくらいです。そしてその国債購入は米国債だけではなく、日本国債にまで至っているのです。今年の6月頃に一旦ピークを過ぎたと思われた、中国の日本国債への投資は、その後継続に進んでいるようです。ではどのくらいの国債を買っているのか?その規模は200兆円に達するという報道が日経新聞に掲載されていました。これは8000社の世界のヘッジファンドが運用する投資資産の実に1.6倍の金額なのです。
輸出主導で経済成長を維持している中国からすれば当然の流れではあるのです。ちなみに日本の株式市場が今の4倍もあったバブル期には日本の資産価値は4倍も5倍もありました。その時日本が買い漁ったのは、アメリカを中心とする海外不動産等の外国資産です。より安定してより高利なところにお金が流れるのは全く当然なことなのです。当時は結構日本もバッシングされています。ですがそれには政府の悪意などはもちろんありません。
高いところから低いところに水は流れる。ただそれだけ。
中国にしても安い米国ドル建ての国債に投資するより、円高の日本国債を米ドル建てで購入する方がお得なのです。結果、円高には歯止めが利かないって感じの悪循環がここでも発生するわけですね。何れはキャスティングボードを持たれるかもしれません。日本はGDPでも抜かれていますが、個人所得はまだ10倍あります。今のうちに何か良い方法で対等なポジションを維持する仕組みを作らなければいけませんね(^^;
昔と違い国際的な協力は今や難しいでしょうから。どの国も今は大変なんで。
感情論は別として、一番いいのはもう少し対立を緩和する仕組みと僕は思うのですがね。人口差、今後の労働人口、経済成長率、どれを見ても切れない相手であるのは確かです。

金融は余り得意ではありませんのでこのあたりで。。



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Posted by cyborg-z at 00:01│Comments(2)金融関係

この記事へのコメント

こんばんは^^

先日のブログを読ませていただいて、今日、早速本屋に行ってきました♪
Mさんのブログ読むととてもわかりやすくて、もっと勉強したくなりますね^^♪ありがとうございます☆

中国のアメリカ国債の保有額が日本を抜いて1位で日本は2位になったと今日テレビを見ていてビックリしました。
中国はちゃんと戦略的に考えているんだなと思いました。
日本も政治家同士の揚げ足の取り合いではなく、前向きに色んなことを議論してほしいなと思いました。
Posted by happy@coachhappy@coach at 2010年11月14日 23:22
happy@coachさん
中国が意識している部分もあるでしょうけど、自然とそうなる流れでもあるように思いますね。安いドルより高い円の方が持つ価値ありますし、手中国の手元にはドルがあるわけですからね。今後の流れに目が離せません。
Posted by cyborg-zcyborg-z at 2010年11月16日 22:31
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