紺野昌彦オフィシャルブログ・絶えまない変化の先に

紺野昌彦オフィシャルブログ

LINEで送る

2012年07月24日

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

中国に買い占められる日本の土地の真相

ちょっと落ち着いた感はありますが、中国資本が、日本の土地を買い占めているという報道を知っている人は多いかと思います。実際にそれは本当なのか?そしてどれくらいの規模なのか?そして将来そうなるのか?など気になりませんか?
そんな外国資本が買収する日本の不動産についてちょっと調べてみました。
そして資本いわゆるお金の性質と、途上過程にある国が余剰資本を持った例などを検証してみました。
中国人が、都内の土地を買い占めている。
富士山の周辺を買い占めている。
日本の水源地を買い占めている。

などの報道は皆さんもご存じでしょう。
それに対して煽るような記事もよく見ますし、ネット上でもそんな書き込みや発言も。。

果たしてそれはどれくらいの規模で、今後どうなるのかが気になるところだったりします。

ですが僕は特に心配する必要はないと考えているのです。
以前にもブログで同じような記事を書いたことがありますが、それをもう少し詳細に書いて見たいと思いました。

色々な方とこの問題についてディスカッションするのですが、危機的な意見を持っているのは特に20代、30代の方が多いように感じます。
おそらくバブル期の 『ジャパン・アズ・ナンバーワン』(Japan as Number One)と呼ばれた時代に日本の余剰資本がどのような行動を取ったかを実感していないからでしょう。
僕もまだ10代でしたが、そのころから政治、経済が大好きで、経済誌などは毎週欠かさず数冊は読んでいたので、鮮明に思えています。
マンハッタンの土地やビルを始め、アメリカの有価証券、不動産資産を買い漁る事態になっていました。
当時の平均株価は3万円も4万円もの値段ですので、日本の資産は単純計算でも今の4倍近くあったわけです。その余剰資本はさらなる利回りと、日本がいつの日からかリスペクトしていたアメリカの権利の取得に向かったわけなのです。
結果、日本の不動産バブルは崩壊し、高値で買ったアメリカの各資産は売却する羽目に。。

ちょうど今の中国マネーを同じ動きをしていると感じませんか?
というより同じですね。余剰な資本はさらなる投資先、利回りを求めて移動するのです。
それは日本でも中国でも関係なく、お金は水が高いところから低いところに流れるように基本的には留まりません。(タンス預金は省く)

中国の経済成長は目を見張るものがあります。
上海の不動産は、もう通常の人には買うことのできない価格にまで上昇し、GDPは日本を抜いて世界第二位にまで成長しています。ですが日本人を抜く高所得者の数は、まだ800万人未満で、GDPの国民1人当たりは日本の10分の1という事実も忘れてはいけません。
中国も経済の成長につれて所得、生活水準の向上で、現在既に少子高齢化が始まりつつある指数も出ています。
そして今の経済成長も徐々に縮小して行くでしょう。(それでも5%は維持するでしょうがね)
一定の飽和になれば、資本は回収されます。経済の鈍化は、さらなる利回り先に移動するもので、富士山麓や日本の山間部など利回りのほとんどない土地は、一番初めに回収目的地となると僕は考えています。

水源地に関しても、事業者の皆さんは既にピンと来ている人もいるでしょうが、日本で売るならいざ知らず、商品化して中国で販売するのにコストが合うはずもないのでは?と思いませんか?これでもまだ世界でトップクラスの物価高、コスト高の日本ですからね。。そうすれば単なる山です。。
結果的に高額で購入した資産を安値で売却するという結果に終わるのではないでしょうか。
もちろん一部の本当の豊富層は残るでしょうが、その人達は、ちゃんと日本に資産を置き、課税されるので、それはそれでありなのかもしれませんが、決して多くない数でしょう。

よい例として一つ上げると、震災以降には相当数の土地が売却されている報道も出ています。

2009年の時点での中国から日本への直接投資は、前年の08年の4倍に増加しているものの、約300億円に過ぎない規模だったりもします。(某シンクタンク調べによる)そして震災以降は一定の不動産は売却されてもいるのです。

また東京の土地が買われているのは中国人ではなくその多くは香港資本です。
厳密には香港は中国と化しましたが、実質は自由経済のころからの香港財閥である長江実業グループだったりと大陸系資本ではなかったりもするのです。

情報を調べ考えて見るとそこまでの脅威ではないように思えてなりません。

東京は一定の利回りのよい投資物件はあるでしょうが、台頭する東南アジアの利回りの方がいいかもしれません。
今日本に求められているのは、日本へのあこがれで、ブランド欲、リスペクトした日本なのです。
ボーナス貰ったからLOUISVUITTONを買いたい真理に近いのかもしれませんね。

☆余談☆
最近中国へちょくちょく行くのですが、あちらで知り合った複数の投資家からの話では、世界はこれだけ広く、いくらでもいい投資先があるのに、なんで日本に投資するのかわからない。と3名が3名とも言っていました。
ハッキリ言ってこっちの方がうなずけるような気もします。。

ですが少し気になる事も。。。
中国は豊富な外貨で日本の国債を購入する額を急激に増やしています。そして政府系ファンドは日本株の購入も増額しています。日本の株の売買の7割は外国人投資家ですが、その割合が少しづつではありますが、中国系が増えている報道も出ています。近いうちにこのメカニズムと実態も調べて見たいと思います。

それと危惧しないと行けないと感じている問題は僕は他と考えているのです。。
それは次回に。。


駄文に長々とお付き合い頂きありがとうございました。




G+沖縄起業支援D.PROJECTのページ

G+選挙プランナーD.PROJECTのページ


参考になった方は「いいね」「シェア」よろしくお願いいたします。




同じカテゴリー(中国ビジネス・経済)の記事
Posted by cyborg-z at 07:34│Comments(1)中国ビジネス・経済

この記事へのコメント

水源地帯の土地購入よりも最後の文のがよっぽど現実的で怖いですねぇ
Posted by sui at 2012年07月24日 12:03
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。

コメントを書く

 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。