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2011年12月22日

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タイのインバウンドプロモーショなどと沖縄の遅れ

前回のブログの続きです。
タイ国際航空のチャーター便が沖縄の那覇空港に初就航する説明会がジャンボツアーズさんで行われたことは書きましたが、その時にタイの観光プロモーションについて触れるつもりが、那覇空港の運用や貨物ハブとしての内容になってしまいました。
本当は軽くふれるつもりだったのが、それなりのボリュームになってしまい観光は後半へと。。
よくブログに書きますが、タイへは仕事の関係でかれこれ20年近く取引したり、通ったりとしていますが、行く度に観光都市として見習う所は非常に多いように感じていました。

今回の説明会ではタイ国際航空の西日本の統括支配人や、タイ王国政府観光庁の方、そしてタイ国政府貿易センターの方なども沖縄入りしました。もちろんそれぞれの方がタイの現状や魅力についてアピールされました。チャーター便の就航なので、定期的なフライトではありませんが、1回の説明会でも一定以上に力を入れているプロモーションと感じましたのでブログで紹介したいと思います。

参考までに日本の海外からの観光客は年間600万人。逆に日本から海外へ出国する日本人観光客数は約1800万人になります。

そしてタイの年間インバウンド数は約1500万人。
タイの人口は6000万人を切るくらいですので、約1億2千万人の人口を有する日本と比べるとその経済効果は相当なものがあるでしょうね。1年間にタイへ訪れる日本人観光客は約120万人です。タイへ訪れる観光客の約10%に近い数になりますね。もちろん商用などもこれには含まれますが、タイに滞在する日本人も商用、旅行を合わせ常時10万人とも言われていますのでこれでも相当な経済効果ではないでしょうか。

沖縄県も年間で600万人近い観光客ではありますが、国内経済での循環と、外国からの収益とは少し内容も異なります。国内の外貨資産の増にもつながりますからね。ちなみに日本の保有する外国金融資産の金利だけで月間10兆円くらいあすそうですし。。まあそれはそれで本題へ戻りますね。

タイ政府観光庁の外国語のパンフレットの充実度です。
基本的に市販の観光ガイドを見なくてもよいくらいではないかな?と思うほど情報が多く、地域にわけられて冊子が出されています。また各地域にもTAT(観光庁)の案内所が設けられ、各国語のパンフレットを受け取ることが可能です。エクスチェンジは外国人が多く集まるところには100mごとに?と思うほど多くあり、まったく不便さを感じさせません。

タイ国政府観光庁

また日本国内用のプロモーション冊子も充実しています。関西ウォーカーや九州ウォーカーのようにバンコクウォーカーを無料冊子として日本国内で配布していたりします。もちろんTVCMや雑誌広告なども一定規模で行うキャンペーンも充実。意識したマーケティングをしているように感じられますね。観光庁から日本の広告代理店に発注してのことでしょう。

タイのインバウンドプロモーショなどと沖縄の遅れ

これはタイという国の例ではありますが、日本国内の小規模の市町村でも実施している例も実は多くあったりします。
これもブログで何度か紹介したことがありますが、岐阜県飛騨高山市がモデルケースかもしれません。既に15年前には言葉のバリアフリーとして、11ヶ国語対応のWEBサイトやパンフレット、市内観光地の標識などの整備が整っています。

飛騨高山市

ここは早くから官民一体での取り組みが行われた地域で、空港から4時間の悪条件でも右肩上がりの入域観光客数の増加を実現しています。古い町並みを生かして、リアルジャパンを売り物として、海外観光客の増加も目を見張る数字でもあります。現在は日本人観光客が300万人を超え、年間約7万人の外国観光客が高山市を訪れています。

タイのように国として取り組むのではなく、地域として市町村としての取り組み例も国内にはあるということですね。
観光立県を目指し、入域観光客1000万を目指す沖縄県として今後の取り組みが非常に重要ですね。気になるのはやはり中国語圏からの観光客なのですが、沖縄都市モノレールですら中国語の表示がありません。。来春からエアチャイナが就航し、3つの中国エアラインが沖縄入りすることになるのに、整備の遅さが際立って感じてしまいます。
沖縄の観光関連のサイトもほぼ日本語と英語のみ。。。

本当の観光都市、観光立県を目指すのなら、民間の意識向上も重要なことかもしれませんね。
高山市は民間ボランティアの活動から始まった言葉のバリアフリーで、自分達の街を訪れる人に知ってもらいたい気持ちからスタートした結果です。タイのケースといい行政主導での国際的な観光集客やプロモーションの実施例も大きな要素。その2つがあれば、短期での観光集客1000万人は可能なことかもしれません。
イミグレーション付きの新石垣空港も2年以内の開港ですしね☆

駄文に長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。





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Posted by cyborg-z at 21:47│Comments(3)タイ・バンコク経済

この記事へのコメント

沖縄は魅力のある土地だから放っておいても観光客は来てくれるだろう、という慢心みたいなものが県民にあるかもしれませんね。訪れてもらうには色んな準備、取り組み、マインドの変更などが必要だという事がよく分かりました。農業に似ているかもしれませね。コツコツかつ計画的にやる。“まぐれ”はないんですね。きっと。
Posted by 新垣 覚 at 2011年12月23日 07:57
確かに中国からの観光客対応は遅れてますね。実際に訪れて、「不便・不自由」を感じた中国人が、ホテルや商業施設を買収し始めるかもしれません。富士山周辺のように。そうなれば利益は国外へ流出してしまう(>_<)
Posted by ケンジ at 2011年12月23日 20:19
新垣さん☆
いつも書き込みありがとうございます☆
そうなんですよね(^^;
偶然もあるかもしれませんが、計画し整備し、マインドを高めることで成功までの期間を短縮することは簡単なのかもしれませんね☆

ケンジさん☆
何が国益かはわかりませんが、日本もバブル期で外貨高が豊富だったころは、こぞってマンハッタンの不動産や金融資産を買い占めてバッシングを受けました。高度成長にはどこにでもある傾向なんですよね。世界で一番派手にやらかしたのは日本なんで、他国の批判は出来ないのでは?と感じてしまします。それ以上に収益を上げる仕組みを考えれば問題なしです☆
Posted by cyborg-zcyborg-z at 2011年12月23日 22:18
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