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2011年01月10日

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沖縄で初めてお店を出した時の話

僕は出身地の大阪や現在在住の沖縄で様々なビジネスの立ち上げに携わる経験が出来ました。
もちろんその中には、プランニング等のお手伝いだけではなく、自分の会社や、友人達と共同で営むお店などもあります。
そんな中で今回は10数年前に沖縄で初めてお店を出した時のお話を、うる覚えながら簡単に思い出してみたいと思います。
ちなみに本当は物販業や、プランニング、マーケティング、プロモーション等が得意分野なので全くの畑違いにチャレンジしたお話です。

その動機なのですが、それは何時も「漠然」なのです。
おしゃれなダイニングカフェをやってみたい。輸入雑貨店をやってみたい。好きなアジアの商品を扱ってみたい。などと。。
自分自身で始めてコンサルに携わったのは飲食店で、実は初めて友人達と始めたのも飲食店なのです。もちろんそれまでに僕は、調理の経験などはまったく持ち合わせません。
当時、地元大阪でおしゃれなカフェがたくさん出来て、やってみたい!いつも動機はこんな簡単なものです。ただの憧れでしかありません。本来ならこんな安直な考えでお店を出すものではありませんし、やりたいお店のコンセプトを持ち、お客様に伝えたい、食べてもらいたい何か、などとイメージが大切です。

そんな闇雲の中で始めた計画がこのような感じとなりました。
始めお店は大阪の中心地でと考えていたので、色々と市内の店舗用物件を探していました。
さすがに大阪市内の中心地だけあって物件の賃料は高い。人気のある地区は坪4~5万円は普通です。単純計算で20坪のお店だと家賃は80万で、敷金等は家賃の10ヶ月。お店を借りるだけで800万円以上の予算が無くてはいけません。当然それにくわえて内装費用や、厨房機材、テーブルや椅子などの什器類が必要となり、お店を出すまでに最低でも1500万~2000万は必要になるでしょう。そして宣伝に使う販促費用や当面の運転資金も大切です。
これだけのお店を個人のレベルで出すには相当な自信と覚悟が必要になります。
その時の僕と友人は自己資金や友人や周りからの力を借りて、何とかギリギリ準備は出来るかも状態でしたが、ここで今までの貯えの全てを出し切ってしまうことになります。失敗したら再起不能ですので当然少し不安でした。費用がかかりすぎて余りにも痛すぎる。そこで思いついたのが大阪以外の場所だったのです。何も大阪にこだわる必要はないと。
私が自分自身で事業を立ち上げる前は、都市部にあるシティーホテル、外資系ホテルと宿泊業関係の会社に勤めていました。そのとき今では故郷でもある沖縄に勤務をした経験があり、沖縄の物件賃料の手軽さ、保証金の低さを思い出したのです。
もちろん沖縄が大好きだったのと何れ住むであろう地だったので、これまで何度も旅行もしましたし、多少は勝ってがわかってたので、早速行動に移すことに。

さっそく翌週に物件の実態調査のため友人と2人で沖縄の街を歩き、不動産会社を巡って家賃と場所などの比較を開始します。沖縄那覇の中心地にある「国際通り」は当然ながら賃料が高いです。おまけに人気の地区だけあり空き物件が全くありません。国際通りは場所によって坪単価が異なり、安いところは1.5万円くらいで高いところは3万円くらいでしょうか。場所によっての相場もありますが、物件の築年数や大家さんの感覚で大きく違うところもありました。これでも東京、大阪などの都市部と比べるとかなり手ごろですが、沖縄では国際通りが一番高いエリアとなるので、このエリアを外すともっと安くなるということなのです。ちなみに国際通りから5m、10mと脇道に入るだけで家賃が坪単価で4千円~1万円まで下がります。僕たちが欲しいと思っていた20坪くらいの物件だと8~20万円で探せるということになり、保証金も平均して2ヶ月~6ヶ月が多く、都市部の10ヶ月~12ヶ月と比べると初期費用の差が大きく、また繁華街から少し離れると保証金「ナシ」の物件も見つけられることも結構あります。
先ほど書いた大阪の価格と比較すると初期費用をおさえ他に費用を使うことも可能となり、都市部での物件確保にかかる費用でお店を出せたりします。当然ながら本土の都市部と比較すると、国際通りから少し離れた地域はマーケットの大きさが極端に違いますのでこの部分も考える必要はありますので念のために。

国際通りの空き物件には中々お目にかかることができません。それは一番人気の通りであり、徒歩交通量が沖縄でNO1だからです。1日の徒歩交通量は那覇市の調べでは一番多い地点で26000人になります。昼夜に差はありますが、1時間あたり1000人以上です。国際通り全体の平均徒歩交通量も20000人。
この交通量はいくつか分類することができます。購買目的での交通量と、通勤通学の生活交通量です。国際通りはほぼ大半が購買目的を持った人たちの数と見ていいと思います。
このような交通量の統計調査は各市町村で定期的に行われていますので一度確認してみてください。主だった通りや大型ショッピングモールなど主要施設周辺のマーケット規模を現す指数統計も色々な形で取られているので非常に面白い資料です。
那覇市では2年に1度交通量と商業規模の調査を実施しておりその統計を冊子として発刊しておりとても良い参考になります。
物件の話に戻りますが、国際通りでもお店の入れ変わりはありますが、閉店するお店が解約を申し入れるのと同時に次の借主が決まってしまうので、貸し看板や広告などが不動産業者に出ることがほとんどありません。どうしても国際通りにお店を出したい場合は地元のコミュニティーに深く入り込んで、周りの事業主さんや近隣住民の方々と仲良くお付き合いをし、地域の情報が入るような環境作りが大切です。そうすればいい物件の情報が入るようになります。

本当は時間をかけてゆっくりと物件を探すのが一番なのですが、今回は大阪から沖縄まで足を伸ばしているのと、気持ちが逸りすぎているのとが手伝って3回の物件調査だけで私達はお店を決めてしまいました。
決まった場所は国際通りから10mくらい横道に入ったところで、坪数は23坪。賃料は坪当たり1万円で計23万円。横道での相場では若干高めだったのですが、前面がガラス張りの作りで、おしゃれだったのが少し値段の高かった理由の一つです。
横道という条件でもここを選んだのには一つの基準がありました。
それはお店の前の交通量で、調査結果がとりあえずクリアだったこと。
早速午前10時から夕方6時までの1時間あたりの徒歩交通量を調べました。結果が次のとおりです。
10時台約60人、11時台90人、12時台80人、13時台70人、14時台70人と半日で約800人程度の交通量でまずまずと考えられました。また国際通りから脇道に10m程度なので、お客さんの誘導も可能かと考えてこの場所に決めました。

うる覚えではありますが、契約には家賃1ヶ月23万円分の不動産会社に支払う手数料、前家賃1ヵ月分23万円、敷金が家賃の3ヶ月分の69万円、火災保険等の費用は忘れてしまいましたが、数万円くらだったかな?の約130万円前後だったと。。
当初大阪で見つけた物件は家賃が80万円、敷金が10ヶ月これだけでも800万円になってしまいます。契約だけで1000万円ですのでこの差は非常に大きいのです。市場規模の差は当然ありますが、そのぶん予算が浮く分長期的な運転資金も準備できますし、販促経費も十分に当てることも可能となります。
それでもやはり一番気になっていたのは、メインストリートの国際通りから脇道にそれるという立地です。お店を作り上げる過程でこの部分を克服する手段を前回以上に考えないといけません。

沖縄では創業者に対する融資制度が非常に手が出しやすく、これらの制度を積極的に利用する事をおススメします。今ではこれら色々な制度に詳しくなりましたが、僕たちが始めたときは、まだこのような制度が知識的乏しく、借りにくい本土の公庫のイメージが強かったので、100%の自己資本でスタートしました。

ちょっと長くなりすぎたので続きはまた後日。
駄文に長々とお付き合い頂きましてありがとうございました。




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Posted by cyborg-z at 22:07│Comments(0)起業のヒント
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