紺野昌彦オフィシャルブログ・絶えまない変化の先に

紺野昌彦オフィシャルブログ

LINEで送る

2010年12月21日

このエントリーをはてなブックマークに追加
LINEで送る

今後の観光の流れ

ブログネタが最近はビジネス、経済からやや脱線気味でした(^^;
そして年末の忘年会シーズンですので、ブログのUPリズムも、うーん崩れ気味(--;
ここいらで軌道修正☆

今回は地場産業が観光産業の沖縄には結構大切なお話です。もちろん全国的にもです。
2000年を境目に国内、海外観光の流れが、インバウンド、アウトバウンド共に大きくシフトしています。その流れはそのようなものかを、知ることは重要なポイントとなりますので、簡単に触れてみたいと思います。始めに出す数値は観光に対してどのような変化があるかを宿泊施設を例に挙げています。

観光旅行の宿泊で利用する宿泊施設の傾向は大きく変わっています。
1980年頃では旅館55%、ホテル18%だったのが、2006年ではホテル41%、旅館31%と市場傾向が変わっています。このパーセントに含まれない数字は、民宿や国民宿舎などのこれら以外の施設です。このような流れから、1990年代には約7万5千件あった旅館が2000年を超えた時点で、6万件以下まで減少しています。これは乱立するビジネスホテルが結果を物語っています。この背景は、旅行客が学校や職場での団体旅行から、家族旅行や個人旅行に大きくシフトしていることが上げられ、また地域経済から広域経済に変わりビジネスでの利用も多くく増えたことが理由です。ちなみに団体旅行は同時期の比較では、25%であったのが、現在では7%台だそうですから。。そして家族旅行は現在ではマーケットの40%以上を締めています。

関連記事 地域密着経済のグローバル化

何度かブログでこの手の内容は書きましたが、色々と調べているともう少しリアルな数字が出てきましたので、参考までに紹介します。2000年の産業関連のデータを用いて、2005年度に国内旅行の消費額が経済にもたらす試算があります。これによると旅行消費額は約25兆円で、経済波及効果は約55兆円規模。雇用数は約469万人という数字が出ています。この数字は非常に大きく、GDPの実に焼く6%で国内総就業者数の7.4%にもなるのです。沖縄県内は雇用数は17.5%で全国平均よりそのウエイトは大きいです。(数字参考は政府と沖縄金融開発公庫調べ)

当然ながら時代背景やその時のマーケットの傾向で大きく仕組みも流れも変わります。既存の方法や流れを世襲するだけではこの流れに乗ることは難しいでしょう。先ほど例に上げた旅館業に関しても、賛否はありますが有名な「星野リゾート」は経営不振に悩む多くの旅館の経営改善し、今のマーケットに合った旅館業としてリニューアルし、レベニューマネージメントに成功しています。既存の施設でも先端の情報、傾向をスピードを持って組み入れるだけでその流れは変わるいい例と僕は考えています。(評論できる立場ではありませんが)

このような背景から政府自体も「観光立国推進基本法」たるものを成立させて観光産業による景気浮揚に力を入れています。今はそれが混沌とした政治空白で停滞気味にも感じますが。これはインバウンドが800万人になればどのような経済波及効果があるかを試算しています。参考数値として用いたのは、団塊世代の消費傾向を基本に算出しているようで、それなりにリアリティーのある数字ではないかと思います。インバウンドでの波及効果は約7兆円。そしてプラス38万人の雇用誘発が期待されるそうです。現在の政府のインバウンド目標数値は2500万人までかさ上げされていますが、それに達しないとしても今より500万、1000万と入域観光客が増加するとそれだけ内需は潤います。輸出産業が空洞化しつつある日本の経済再生には観光産業はかなり重要なポジションではないかと僕は考えています。

関連記事 世界の流動人口

関連記事 中国からのインバウンド

関連記事 宿泊施設の開業

またこれに派生する観光産業や、今後の流れなどを色々な視点で書いていきますね☆

長々と駄文にお付き合いいただきありがとうございました!



今後の観光の流れ




絶えまない変化の先に

↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ ↓ 


ブログランキングクリックご協力ください






同じカテゴリー(経済関係)の記事
タイ経済は大幅改善
タイ経済は大幅改善(2015-07-02 04:39)

Posted by cyborg-z at 15:58│Comments(0)経済関係
※このブログではブログの持ち主が承認した後、コメントが反映される設定です。

コメントを書く

 
<ご注意>
書き込まれた内容は公開され、ブログの持ち主だけが削除できます。